卵巣チョコレートのう胞の手術の解説
卵巣を全部とる手術の場合
卵巣そのものを切り離して、傷をつけた部分から卵巣ごと取り出します。
卵巣のチョコレートのう胞の部分だけ取り除く手術の場合
- 卵巣にバルーンカテーテルといって、空気を入れて膨らませることができる管を刺します。
- 卵巣の中と外の両方でこのバルーンを膨らませて穴をふさぎます。
- この状態で、卵巣の中の病気の部分が漏れ出ないようにしながら、チョコレートのう胞の中身を吸い出して、のう胞の大きさを小さくしておきます。
- 癒着部分は、超音波メスでていねいに切り離していきます。
- 超音波メスで卵巣を切開します。
- 続いて、超音波メスでチョコレートのう胞の部分を切り離し、鉗子で病気の部分を取り除きます。
- 高周波メスで止血。
- お腹の中の癒着部分をできるだけはがしておきます。
- 最後に生理食塩水で繰り返しお腹の中をきれいに洗って、吸収される癒着防止シートを入れて手術が終わります。
腹腔鏡手術の危険性
子宮内膜症が進行している状態だと、子宮や卵巣、直腸が癒着してひとつの塊のようになってしまうこともあります。
このような状態の場合、癒着をはがすといっても、血管、直腸、尿管などを傷つけやすいため、丁寧で繊細な作業が必要となってきます。
直腸や尿感を傷つけたり、誤って鉗子で刺してしまったらどうするの?
このような場合は、縫い合わせることで対処できる場合は縫い合わせます。
出血が多かったり、縫い合わせられる状態でないたときは、開腹手術に切り替えて手術を続けることもあります。
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