開腹手術だと出産のときは帝王切開になるの?
開腹手術だと出産時に帝王切開になってしまうのかどうかは気がかりですよね。
何度も何度も手術はしたくないものです。
これは婦人科の手術の種類で答えは違ってきます。
婦人科の開腹手術といっても、子宮の手術をするのか、卵巣の手術をするのかによって帝王切開になるかどうかが違うのです。
子宮を開腹手術する場合
子宮がん・子宮筋腫などで子宮の手術をする場合は、妊娠したときに赤ちゃんが入る子宮を直接切る手術をします。
つまり、お腹を切ってさらに子宮を切るという2段階でメスを入れます。
そのため、赤ちゃんが入る子宮にメスを入れて縫い合わせるために子宮自体の強度が弱くなります。
強度が弱くなった子宮で妊娠して赤ちゃんが入ると、赤ちゃんが大きくなるにつれて子宮が伸びていく過程で縫い合わせた傷が引っ張られてその部分が破れしまう危険性が高くなるのです。
これを子宮破裂といいますが、子宮が破裂してしまうと母体も赤ちゃんも危険な状態になってしまいますからそれを避けるために、帝王切開で安全を確保します。
ですから、子宮の表面に小さくできて削るだけでよいような子宮筋腫をとるくらいならいいのですが、子宮にメスを入れて縫い合わせた場合には、赤ちゃんと母体の安全を考えて帝王切開になってしまいます。
ただ、以前は一度子宮を手術してると帝王切開しかないという風潮でしたが、現在は一人目を帝王切開で産んでも子宮に問題がなく赤ちゃんが入っていられて陣痛にたえられそうであれば2人目を普通分娩で出産できる人もいますので、必ずしも帝王切開になるとは限りません。
卵巣を手術する場合
卵巣だけの手術をする場合には、基本的にはお腹を切って卵巣にメスを入れるので赤ちゃんが入る子宮にはメスが入りません。
ですから、開腹手術で縦切りでも横切りでも出産には直接は影響はないため、帝王切開になる要素がほかにない場合は普通分娩が可能です。
子宮との癒着があった場合でも子宮にメスを入れて縫い合わせるということがなければ、子宮の粘膜の強度は弱くなりませんからそれだけでは帝王切開にはなりません。
これは子宮内膜症で癒着などの手術をするときも同様です。
子宮を縫い合わせるようなことがなければ基本的には普通分娩でもOKです。
管理人のプチ体験談
管理人の場合は卵巣の手術目的でしたが、筋腫もありそれもてとりました。
癒着ありましたが、子宮自体にはメスを入れて縫い合わせてはいないので普通分娩が可能です。